停電時自動着床装置とは?独立系リニューアルで備える非常時エレベーター対策

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停電はいつ発生するか予測できず、エレベーター利用者にとって重大なリスクとなります。その対策として注目されるのが停電時自動着床装置です。これは停電発生時に非常用バッテリー電源に切り替えてエレベーターを最寄り階まで自動運転させ、ドアを開放する装置で、乗客の閉じ込め防止に効果を発揮します。本記事では停電時自動着床装置の仕組みと必要性、独立系によるリニューアルで非常時対策を強化するポイントを詳しく解説します。

停電時自動着床装置の仕組みと役割

停電時自動着床装置(非常用バッテリー駆動装置)は、ビルやマンションで停電が起きた際にエレベーターの動力を予備バッテリーに切り替え、自動的にかごを最寄り階まで移動させてドアを開くための安全装置です。この装置があれば、突然の停電でもエレベーター内に人が取り残される心配がありません。停電発生時、かご内の照明も非常灯に切り替わり、非常用インターホンもバッテリーで動作するため、暗闇や連絡不能によるパニックを防ぐことができます。

通常、停電時自動着床装置に使われるバッテリーはエレベーターの制御盤内やかご上部に設置され、平常時は充電された状態で待機しています。停電を検知すると即座にバッテリー電源へ切り替わり、エレベーターが最寄りの階までゆっくり移動して停止・ドア開放を行います。その後、乗客が安全に避難できるようエレベーターの運転を停止します(火災時の停電を想定した措置でもあります)。こうした一連の動作により、停電に伴う閉じ込め事故やそれに起因する健康被害(恐怖や暑さによる体調悪化など)を未然に防ぐことが可能です。

設置は法律上必須ではないものの(未設置でも罰則はない)、安全確保の観点から強く推奨されています。新築エレベーターでは標準装備とされるケースが増えていますが、古いエレベーターではオプション扱いで設置されていない例も多く見られます。そのため、後付けリニューアルで補うことが重要です。

独立系リニューアルによる柔軟な後付け対応

停電時自動着床装置はメーカー系・独立系を問わず後付け設置が可能です。特に独立系エレベーター企業は、さまざまなメーカー機種への改修経験が豊富なため、古い設備への後付けにも柔軟に対応してくれます。独立系なら既存の制御盤を活かしつつバッテリー装置と制御回路を追加するなど、現場の状況に即したカスタマイズ施工が期待できます。「制御盤はそのままでバッテリー装置だけ付けたい」といった要望にも応じてくれるケースがあり、最小限の工事で停電対策を実現できる可能性があります。

また独立系各社は競争環境の中で工期短縮や低コスト化の工夫も重ねており、短い停止期間で装置を導入できるメリットもあります。メーカー系と比較して見積費用が割安になることも多いため、管理組合やオーナーにとって導入ハードルが下がるでしょう。重要なのは実績豊富で信頼できる業者を選ぶことで、複数社から提案・見積りを取り比較検討すると安心です。

バッテリーの寿命とメンテナンスに注意

停電時自動着床装置で要となる非常用バッテリーは数年ごとの定期交換が必要です。一般的に蓄電池の寿命は4~5年程度とされ、東芝エレベータでは停電着床用バッテリー交換目安を3年に定めています。バッテリーは時間の経過とともに劣化し、満充電でも所定の力を発揮できなくなるため、定期点検で容量低下が確認されたら早めに交換しましょう。独立系のメンテナンス会社であれば、こうしたバッテリー管理も含め柔軟に対応してくれます。契約プランによってはバッテリー交換費用がパッケージに含まれる場合もありますので、保守契約時に確認しておくと安心です。

万一バッテリーが劣化したままだと、停電発生時に装置が正しく動作しない恐れがあります。非常時に確実に機能させるため、「数年毎のバッテリー交換」はBCP上の必須事項と心得ましょう。停電時自動着床装置は付けて終わりではなく、定期的な試運転やバッテリー試験も行い、常に万全の状態に維持することが重要です。

バッテリーの寿命とメンテナンスに注意

自治体の補助制度とBCP上の重要性

近年、多くの自治体がマンションやビルのエレベーター安全装置設置に対する補助金制度を設けています。停電時自動着床装置も「閉じ込め防止装置」として助成対象となるケースが多く、例えば東京都千代田区では当装置の新設に1基あたり最大50万円の補助金が出ます。大阪市や新宿区、港区などでも同様の支援策があり、費用負担を軽減しながら安全対策を講じることが可能です。独立系企業はこうした公的制度の活用にも明るく、申請手続きの助言を受けられる場合もあります。

停電時自動着床装置の導入は、単なる設備更新に留まらず建物全体のBCP強化につながります。実際に自治体の業務継続計画(BCP)でもエレベーター閉じ込め防止装置の設置が推奨されており、小平市では市有施設への導入に努める方針が示されています。災害時でも安全に稼働できるエレベーターは、居住者・利用者の命を守り、建物の信頼性を支える生命線です。停電対策の強化は居住者の安心感向上にも直結し、高層階に住む高齢者や障害を持つ方々も安心して暮らせる環境を実現します。

古い建物で停電対策が未整備の場合は、信頼できる独立系業者に相談し、早めの装置導入を検討しましょう。

停電対策のポイントは以下の通りです。

  • 非常用バッテリーの設置: 停電時自動着床装置の後付けで閉じ込めゼロを目指す
  • バッテリーの定期交換: 寿命は3~5年。適切なメンテで非常時に備える
  • 補助金の活用: 自治体助成制度を利用し、費用負担を軽減
  • 独立系業者の活用: 各社のノウハウで現場に合った柔軟な導入・維持管理が可能

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