【省エネ・脱炭素編】独立系で実現する“電気代ダウン”の定石

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エレベーターの省エネ化が求められる背景

エレベーターは24時間稼働し続けるインフラであり、その電力消費はビル全体の中でも無視できない割合を占めます。「エレベーター1基あたりの月間電気代は、一戸あたりの家庭用冷蔵庫数台分に相当する」とも言われ、特に古いエレベーターではエネルギー効率が低いためランニングコストが高くなりがちです。近年はカーボンニュートラルや省エネルギーが社会的課題となっており、マンションやビルの管理においてもエレベーターの省エネ・脱炭素化は重要なテーマとなっています。

エレベーターリニューアルを行うことで、最新の省エネ技術を導入しランニングコスト(電気代)の削減を図ることが可能です。日本エレベーター管理の調査によれば、リニューアルによって毎月の電気料金が30~50%削減できたケースもあると報告されています。例えば月額2万円の電気代がかかっていたエレベーターなら、1万円程度まで下がる可能性があるということで、年間にすれば大きな節約効果です。これはビルのCO2排出削減にも直結します。

では具体的に、どのような技術・対策で省エネ化を実現できるのでしょうか。リニューアル時に検討すべき主な省エネ要素を次章で見ていきます。

リニューアルで導入できる主な省エネ技術

1. VVVFインバータ制御への更新

古いエレベーターでは、モーターを制御する方式にエネルギーロスの大きいAC2制御(抵抗制御)などが使われている場合があります。リニューアルで制御盤と駆動装置をVVVFインバータ制御に更新することで、モーターの回転数を最適に制御し無駄な電力消費を削減できます。VVVF化により、加減速時の電力ロスが減り、走行エネルギー効率が飛躍的に向上します。また乗り心地も滑らかになるメリットもあります。インバータ制御導入によって消費電力を20~30%以上削減できることが期待されます。

2. リジェネラティブ(回生)システム

昇降時に発生するエネルギーを電力に変換して回収する装置です。エレベーターが下降するときや軽負荷で上昇するときには、モーターが発電機のように機能します。この回生エネルギーを制御盤内のユニットで吸収し、他の電力需要に再利用する技術が回生発電システムです。最新のエレベーターでは標準搭載され始めており、リニューアルオプションとして追加可能な場合もあります。これにより消費電力の一部を相殺でき、ピーク時電力の低減や発熱抑制にもつながります。

3. LED照明化と自動消灯機能

エレベーターのかご内照明やインジケーター類をLED照明に交換することで、大幅な省エネが可能です。蛍光灯や白熱灯からLEDへの交換は比較的低コストで効果が高く、消費電力を50%以上削減できます。また、一定時間エレベーターが使われないときに自動で照明や換気扇をオフにする待機時消灯・停止機能を付加すれば、深夜帯など利用が少ない時間の電力消費を削減できます。独立系のジャパンエレベーターサービス(JES)でも、最新リニューアル商品で待機時に自動で照明・換気をオフにする機能を盛り込んでいます。

4. 高効率モーター・ギアレス機種への更新

古い巻上機は直流モーターや二段歯車式減速機を用いたものがあります。リニューアルでこれを永久磁石同期電動機(ギアレスモーター)に変更すると、駆動効率が改善します。ギアレス機種は減速ロスが無く静粛性も高いです。さらに、油圧式エレベーターであれば電力消費が大きいため、リニューアルでロープ式(電気式)に変更することで劇的に省エネになります。油圧式→ロープ式への変更は大工事ですが、ケースによっては電気代が半減した事例もあるとの報告があります。

5. 運転効率を高めるソフト面

制御ソフトの改良でエネルギー効率を上げることも可能です。例えば待機階を設定し無駄な移動を減らす、複数台設置なら群管理システムを導入して待機エレベーターを休眠させる、といった工夫があります。独立系企業では各社オリジナルの工夫を提案してくれることもあり、「予兆保全機能付きで故障を減らし無駄な試運転を減らす」「AIで利用パターンを学習し最適な運転モードを選択する」等、付加価値の高い省エネ提案も期待できます。

以上、ハード・ソフト両面の省エネ技術を組み合わせることで、エレベーターのエネルギー消費は大きく減らせます。独立系企業なら特定メーカーに縛られず最適な機器を組み合わせて提案できるため、複数社からの提案を比較して、自社ビルにとって最も効率的な省エネ策を選びましょう。

リニューアルで導入できる主な省エネ技術

独立系活用で広がる脱炭素の選択肢

独立系エレベーター会社を選ぶメリットの一つに、オーダーメイドの仕様選定が可能な点があります。メーカー系では自社製品のパッケージに沿った提案が多いですが、独立系なら国内外問わず信頼性の高い省エネ部品を自由に組み合わせて最適なリニューアルを構成できます。例えば制御盤一つ取っても、最新の汎用コントローラを採用することでエレベーターの省エネ性能を向上させたり、無接点の半導体部品で待機時消費電力を削減したりといった付加価値の高い提案が可能です。メーカー系は自社製品しか基本採用しませんが、独立系なら国内外の優れた部品を選択でき、結果的に性能向上とコスト低減の両立が図れます。

さらに、独立系が導入する制御装置や部品は汎用性が高い場合が多く、更新後の保守も特定メーカーだけに頼る必要がありません。これは将来的な改良やさらなる省エネアップグレードも柔軟に行えることを意味します。例えば将来、新しい省エネ技術(次世代バッテリーやIoT連携による最適運転等)が出てきた際にも、独立系であればそうした新技術を積極的に採り入れていけるでしょう。

脱炭素経営を掲げる企業にとって、エレベーターの省エネ化はCSR(企業の社会的責任)やSDGs達成にも寄与します。独立系企業との協働で電力使用量を減らし、CO2排出量を見える化して削減報告することも可能です。中には、リニューアル工事自体にカーボンオフセットの提案をする独立系も登場しています。例えば工事で排出されるCO2分のクレジットを購入し実質ゼロにする、といった取り組みです。脱炭素の観点でも、柔軟な発想で協力してくれる独立系は頼もしいパートナーと言えるでしょう。

省エネリニューアルの効果検証と注意点

省エネ改修を行った後は、その効果を定量的に検証することも大切です。リニューアル前後で電力消費量や電気代を比較し、どれほど削減できたかを把握しましょう。スマートメーターやエネルギー管理システム(BEMS)があれば正確にモニタリングできます。独立系企業によっては、リニューアル後一定期間の電力削減率をレポートしてくれるサービスもあるかもしれません。

注意点として、エレベーターの使用状況(運転回数)が増えれば当然電気代は上がるため、省エネ化しても利用頻度次第で削減額が変動する点には留意しましょう。省エネリニューアルの効果を最大化するには、利用の仕方も含めた意識改革(不要な長距離呼びを避ける等)も必要かもしれません。

また、省エネ機器は導入コストとのバランスも考えなくてはなりません。例えば回生システムは効果大ですが高価なため、昇降回数が少ない建物では投資回収に時間がかかる可能性があります。この辺りも独立系各社と相談し、投資対効果を見極めた上で採用することが重要です。

まとめ:独立系でスマート&グリーンなエレベーターへ

エレベーターリニューアルは省エネ・脱炭素を推進する絶好の機会です。独立系エレベーター会社の協力のもと、インバータ制御化やLED照明、自動停止機能、高効率モーターなどを導入すれば、電気代を大幅に削減できるでしょう。実際にリニューアルによって月々の電力消費が30~50%カットされた例もあり、管理組合やオーナーにとって経費削減と環境配慮の両面でメリットがあります。

独立系各社は多様なメーカーの汎用部品を組み合わせ、最適な省エネ改修プランを提案してくれます。メーカー系に比べ初期費用も抑えられる傾向にあるため、費用対効果の高い省エネリニューアルが可能です。ぜひ複数の独立系から提案を募り、自社ビルにフィットしたスマート&グリーンなエレベーター改修を実現してください。

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